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自己紹介

更新日:2月17日

 四月にこのゼミに入り、もう一年が経とうとしていることに驚いています。時が流れるのは本当に早い。去年の今頃の時期には、東京へ進学することにとてもワクワクしながら引っ越しの準備を進めていました。広島の高校から愛媛大学に進学した僕にとって、東京はおろか東日本ですらほぼ未知の世界でした。今では地下鉄の乗り換えやいろんな街の地理的な場所感覚が掴めてきて、やっとこの場所に慣れてきたなあという感じです。

 

 清水研に進学しようと思ったきっかけは、学部の時、ジュディス・バトラーの『アセンブリ』を読んで感銘を受け、この本を訳した人のもとでフェミニズムやアートについて学びたいと思ったことでした。卒業論文は、スザンヌ・レイシーの作品をジュディス・バトラーの言う「行為化」という概念から検討するという内容で書きました。院に入ってからも方向性を変えずやっていくだろうと考え、研究計画書には「アメリカと日本で行われる、ソーシャル・プラクティスやパフォーマンスアートとしてのフェミニズムアートを取り上げ、それらがどのような形で社会ないし芸術界に変革をもたらそうとし、また変革したのかを分析することを目的とする」と書きました。でも今は全く別のことをやろうとしています。藝大の社会連携センターから出ている『+arts』という紀要論文に、発達障害の人々が制作する作品に着目し、それらがどのように批評されるべきかについて論じた論文を寄稿しました。これはおそらく来年度に刊行されると思います。施設に来ている人たちは皆発想が豊かで、芸術は自由だなと感じました。また修士論文のテーマについては、内藤礼の作品における聖性がなんなのかというものを考えています。章立てや論の構成についてはまだ何も決まっていませんがこれから頑張って行こうと思っています。

 

 このゼミに入りたいと思う人は少なからずフェミニズムに関心がある人だと思います。僕も今は違うことをやっているにせよそれが社会にとって絶対に無視できない重要な問題であるという意識は今でも変わっていません。それを突き詰めたい、突き詰めるまでいかないにしても考えてみたい人にとって清水研はとてもいい場所だと思います。これから新しい人たちが入ってきて、多様な視点が持ち込まれてくるのがとても楽しみです。


 

リサーチに行った障害者支援施設の方が制作した作品です

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